ギフト菓子メーカー|S&OP導入で欠品率3.8%→0.9%
4大ギフトシーズンの需給と平時生産平準化の両立
業界:高級洋菓子・ギフト菓子
年商規模:200億円規模
ソリューション領域:S&OP導入
ご相談時の状況
年間売上の約4割が、中元・歳暮・バレンタイン・クリスマスの4大ギフトシーズンに集中する菓子メーカー。ピーク前2〜3ヶ月の製造現場の逼迫と、シーズン明けの工場稼働率低下が毎年繰り返され、慢性化していました。詰め合わせ商品のSKUは200種類超。毎期の構成変更のたびに単品の需要予測がリセットされる構造に加え、百貨店外商・店頭催事・空港・自社EC・法人ギフトと販売チャネルが多層化し、ピーク時に「どの在庫をどこへ回すか」の判断がベテラン担当者の経験に依存していました。
着手の起点
過去24ヶ月の売上・在庫データの売れ筋分析から着手。利益を最も毀損していたのはピークの読み違いではなく、ピーク前後の生産計画と在庫配分を決める判断プロセスが設計されていないことでした。そこで4大シーズンの需給計画の再構築を最優先と定め、ここから着手しました。
打ち手
- 年間4ピークを織り込むS&OPの再構築
年間4ピークの需要を月次・週次の生産計画に落とし込むS&OP(販売・生産・在庫の統合計画プロセス)を再構築。ピーク前2〜3ヶ月の前倒し製造と、冷蔵保管・原材料先行確保のバランスを設計し、労務ピークの裾野を3週間広げました。
- 売れ筋レポートで意思決定する月次会議の実装
アソート商品のSKU構成を「コア商品×可変商品」の二層で再設計。あわせて、売れ筋・死に筋の分析レポートを毎月の需給会議で確認し、コア商品の生産平準化と可変商品の投入量をその場で意思決定する運用を実装しました。
- チャネル別の在庫配分ルールの文書化
5チャネルの需要特性を再整理し、ピーク時の在庫配分ロジックを誰でも運用できる形に文書化。外商・法人ギフトの先行受注情報を需給計画に組み込みました。
成果
支援開始から2シーズンで、ピーク時の欠品率は3.8%→0.9%へ、平時の工場稼働率は68%→81%へ改善。アソート構成変更に伴う計画業務の工数は前年比45%減となり、売れ筋レポートに基づく月次の意思決定サイクルは現在、社内の運用として自走しています。
お客様の声
「以前は、ピークが来るたびに現場の踏ん張りで乗り切っていました。いまは毎月のレポートでシーズンの2〜3ヶ月先が数字で見えるので、どこまで前倒しで作るかを根拠を持って決められる。ピークに向けた現場の確信が育ったと感じています」
— 製造部長